アスレチックガーデンゴルフ倶楽部 [旧名 ガーデンゴルフ倶楽部]
茨城県稲敷市
メンバークラブハウス好感度関東地域No.1を達成!(住地ゴルフ調べ)
コース及び施設づくりは、その名の示す通り「庭園=ガーデン」をキーワードにしています。ゴルフ場は一つの大きな庭園、そしてハウスはメンバーにとってふれあいの場、交流の場となる庭園付き別荘「ヴィラ」という想定です。ハウスは、意図的に人と人とが交差するように階段や廊下を回廊式に配するなど「ふれあいの場」を大事にした空間演出がなされていますが、より重視したのは、環境との調和です。四季を通じて花々の咲き乱れるコースの中にしっとりたたずみ、壁に苔が生え、蔦が絡むころには、より周囲の環境に溶け込み自然と一体となるような建築になればいいとの考えで計画しました。施主の落ち着いた時代を感じる建築をとの要望やメンバーを大事にしたいとの考えから設計しましたが、メンバーの皆様から施設好感度 関東ナンバー1の評価をしていただきました。
ゴルフが欧米紳士のスポーツという観点から、欧米特にヨーロッパの匂いがする建物をというご要望により、西洋古典様式を感じさせる建築になっています。英国の様式建築、特にヴィラ(大農園主の別荘)建築は、ルネッサンス期(16世紀)のパッラーディオというイタリアの建築家の影響を大変強く受けています。彼は頭脳的で抽象的な作風は、彼の死後、本国イタリアより、むしろ英国を筆頭に北欧で引き継がれ、パッラーディオ主義という言葉までできました。ゴルフの第二のメッカとなった米国でも19世紀の大農園の邸宅には彼の作風が色濃く残っています。当ハウスの池から眺めた階段状の基壇の上にある男子浴室の形態や、シンメトリーで求心性のある平面、また付属棟の両翼へ長く伸びた形状、材料の使い方など設計段階で、コラージュとしてパッラーディオの匂いを入れたことで、イタリアの香りがする建築になりました。
また、置き家具ですが、食堂・コンペルームの椅子や廊下にある飾り棚等もパッラーディアンスタイルで一流の職人が作ったレプリカです。一方、エントランスホール、2階ラウンジにある椅子は、現代イタリアのデザイナー、マジストレッティの作品で、新旧イタリアの珠玉家具を見比べて楽しむこともできます。照明器具も一つ一つ、コースに咲き乱れる花や木の葉をモチーフに特別にデザインしハウスに光の彩を添えました。アンティーク&クラシッククラブの展示を眺めたり、醸し出される異国情緒を楽しみ、プレーの合間スコアを忘れて心を静めることのできるクラブハウスになっています。
〇建物概要
所在地:茨城県稲敷市
用途:ゴルフ場クラブハウス
構造・規模:RC造、地上2階
延床面積:5400㎡